”日本人”ブランド

海外で生活していると、”日本人”であるということは、それだけで一つのブランドであると感じます。

もちろんそれは他の人種の人たちよりも優れているという意味ではありません。
アジアの開発途上国から見ると、戦後の復興を成し遂げて経済発展を遂げた日本人は、尊敬の対象となっているという意味です。

日本人であるというだけで信頼があるのです。

ですから多くの製品の中でも日本製の製品は高くても売れます。
過去の日本人の積み上げてきたものが一つの財産であることは間違いありません。
日本国内に目を向けてみると、製品の多くは労働力の安い中国や東南アジアで作られた製品を輸入して安く販売しています。

しかし、”日本人”というブランドがあることを考えると、海外でもっと日本製品が”輸出”され活躍してしかるべきだと思います。
特に東南アジアなどの新興国や開発途上国においてです。
これらの地域は急速に成長をとげつつあります。

もちろん交通網の不備やインフラの遅れは企業からすると一つのリスクだと思います。
しかし今のうちに”種”を蒔いておかないなら、韓国や中国に後れを取ることになります。

例えばカンボジアでは、中華料理は大衆料理として多くのお店がありカンボジア人にも一般的に認知されています。
しかし最近は日本スタイルの居酒屋さんやラーメン屋さんが幾つもオープンしています。
これまでの日本料理屋さんというと、高級料理を出し、在住日本人や一部の富裕層のみを相手にした商売という感じでしたが、最近オープンしているお店は、現地の人も入れる値段の中でチャレンジしておられます。

日本式のムダを省くスタイルで経費を節減しつつ、日本の”おもてなし”を持ち込むことで付加価値をつけているわけです。
そしてそれが現地の人に受け入れられ、連日にぎわっている様子を見ると、やはり日本ブランドの価値が衰えていないことを感じます。

そしてこうしたお店が増えてゆくことで、新たな日本ブランドを築くならば、さらなるビジネスチャンスが生まれることになります。
中国や他の国のようにただ安さだけで勝負することは難しいとしても、付加価値を付けれるだけの技術とサービスが日本人にはあります。

それを発揮すれば新たなチャンスを海外でひろげることができるのではないでしょうか。

戻る