海外進出成功事例として、富山県高岡市にある銅板・真鍮板/銅合金を用いた製品の製造及び着色加工メーカーの「有限会社モメンタムファクトリー・Orii」をご紹介します。

 

モメンタムファクトリー・Oriiは1950年頃創業、富山県の西部高岡市で創業された従業員8名、資本金300万及ぶ銅板・真鍮板/銅合金を用いた製品の製造及び着色加工メーカーさんです。

60年以上もの歴史を持ち国内でもその品質には定評高い銅板・真鍮板/銅合金を用いた製品の製造及び着色加工メーカーさんではありますが、国内での市場拡大のみならず、数年先のビジネスビジョンを見据え、早い段階から海外進出による取引市場拡大を目指した三代目の代表取締役 折井宏司氏は海外進出を決断しました。

 

モメンタムファクトリー・Oriiは、60年以上前の創業時より伝わる製法で、弊社では、お茶道具、ブロンズ彫刻像、寺院用大型仏具などの修復やお色直し、さらには公園など公共施設や寺院・保育園・企業などに設置されているブロンズ像の着色補修を行ったり、内壁素材・ドアハンドル/レバー・ポスト・看板/サインやドア、インテリア・エクステリア用品の着色や近年では美術分野とのコラボレーションを行ったりしている会社です。その状況の中で、モメンタムファクトリー・Oriiが海外進出を決めたのが2011年、7年前に遡ります。60年も続く経営の歴史がある同社だからこその英断であったと言えるのではないでしょうか。

 

当時、海外においてはほとんど知名度のなかったモメンタムファクトリー・Oriiですが、同社は2009年3月JETROの専門家からのアドバイスで、アメリカを輸出先としてターゲットに置くことを決めます。すると、同年5月には英語版のHPを開設し、ニューヨーク国際現代家具見本市(ICFF)に出展します。すると。海外バイヤーや設計事務所などからの問い合わせが増加し、これを皮切りに同社は海外進出を加速して行きます。翌年の2010年9月には、素材の図書館と言われるマテリアルコネクション社(アメリカ) を介して、世界10カ所で着色素材を展示し、アメリカのみならず世界中のバイヤーや建築業界から問い合わせが増加させることに成功しました。さらには2年後の平成26年8月には、台湾デザインエキスポにも出展し、さらなる海外バイヤーからの引き合いを得ることができました。そういった背景も味方につけながら同社が行った様々な地道な努力の結果、わずか8人という従業員数ながら、モメンタムファクトリー・Orii徐々に知名度と販売数を伸ばしていきます。

 

同社は成功のポイントとして、JETROの相談窓口といったアドバイスによる支援や、中小機構のハンズオン支援や地域資源活用事業といった経済的な支援など幅広い支援を活用したことを取り上げています。また、積極的に展示会に参加したり、英語版のHPを開設したりするなど、自ら顧客に積極的に歩み寄る姿勢というものも同社は大事にしているそうです。

 

同社は今後も海外進出して販路拡大を目指すべく、性能の高さや多種多様な商品のラインナップを活かして、様々な資料を有効に活用しつつ製造業の全体を盛り上げると高い目標を掲げて現在も邁進されているようです。

 

(参考/引用元)

・モメンタムファクトリー・Orii HP: http://www.mf-orii.co.jp/company.html

・中小企業庁:

https://www.mirasapo.jp/features/policy/vol39/file/kaigaitenkai_21.pdf