海外進出成功事例として、京都府京都市にある寝具メーカーの「株式会社高岡」をご紹介します。

 

高岡は1961年創業、京都府の中心部京都市で創業された従業員19名、売上高3億に及ぶ寝具メーカーさんです。

半世紀以上もの歴史を持ち国内でもその品質には定評高い寝具メーカーさんではありますが、ベッドの使用が一般的な海外に対して「床にすわる、寝ころぶ」という文化を発信したいと考えた代表取締役社長の高岡 幸一郎氏は海外進出を決断しました。

 

高岡は、1961年の会社設立以来京座布団の特徴や製造技術を活用し、床座やソファなどの椅子座でも楽に座れ てくつろげる、また複数の素材、色柄から製品の選択が可能な「おじゃみ座布団」 を主に海外のインテリア分野(ホテル、レストラン等)に展開してきました。そのような中で、高岡が海外進出を決めたのが、今から遡ること10年前、平成20年になります。

 

高岡が海外進出を決めた要因は、ベッドでの睡眠が一般的な海外市場において「床にすわる、寝ころぶ」という文化を発信したいという思いからでした。平成20年、海外展開の実績は国内にフィードバックすることで国内展開の活性化を図れると考え、海外での販路開拓を決断します。2年後の平成22年2月近畿経済産業局より「地域産業資源活用事業計画に係る認定」を受け、海外展開事業を開始します。そして、平成23年1月immケルン国際家具展(ドイツ)に平成24年と合わせて2年間出展する一方、平成24年JETROの専門家派遣を受けることでさらなる海外進出を模索します。そして、平成25年1月のハイムテキスタイル(ドイツ・フランクフルト) や、6月のARCHIDEX (マレーシア・クアラルンプール)といった見本市への出展や、英語版ホームページの全面改良を実施しました。翌年の平成26年1月には、メゾン・エ・オブジェ (フランス・パリ)に出展し以降2年間の参加とあわせて、業務用ビジネス向け販路開拓を実施しました。さらに、平成27年1月には中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」に採択され、さらなる海外進出の大きな礎を築き上げました。そして、平成28年3月にはシンガポールで開かれたメゾン・エ・オブジェ アジアへの参加も実現しています。株式会社高岡のこうした取り組みによって、商品が持つ歴史と品質を評価するアジア圏等などの海外展開が可能になり、わずか19人の従業員数でありながら、高岡は徐々に知名度と販売数を伸ばしていきます。

 

高岡によるこれらの取り組みを可能にさせたのが、地域産業資源活用支援事業への採択や、中小機構の海外展開支援などを活用することによって可能となった現地に合わせた商品開発といった他の団体による支援事業です。同社は、とにかく人と人の繋がりを重要視しており、海外進出の専門家のアドバイスを十分に参考にして展示会などによる海外進出の足がかりを作ってきました。また、ただ出展するのみならず、出展後のフォローアップも重要視しており、英語版HPやSNSの活用も重要視しておられます。

 

同社は今後、これまでに引き続いて、常に海外進出先の現地のトレンドとニーズ把握し、現地のニーズに合った製品作りと、知名度や取引先の拡大に向けて動いていくそうです。

 

(参考/引用元)

・株式会社高岡HP: http://www.takaoka-kyoto.jp/profile/index.html

・中小企業庁:

https://www.mirasapo.jp/features/policy/vol39/file/kaigaitenkai_37.pdf