私は数カ月ほど前に、日本の地方名産品や伝統工芸品を多く取り扱ったコンセプト・バックパッカーズホテルを海外に展開しようと活動していたことがあります。

ヨーロッパやアジアの親日国のような、日本の文化に興味を持つ人が多くいそうな地域に日本の伝統的な古民家風の簡易ホテルをつくろうというプロジェクトでした。

日本の伝統的な古民家風の簡易ホテルをつくる

企業資金は基本的にはクラウドファンディングで募ろうと考えておりまして、主な出資者としては日本の伝統工芸を営む職人さんや観光関連で伸び悩みを感じている地方自治体の方々を想定していました。

また、資金の乏しかった私は古民家風のバックパッカーズホテルを設立する上で、施工費をなんとかコストを抑えられる方法を模索しており、そこで辿り着いたアイデアが出資者で伝統工芸品を扱っている方々に直接商品をサンプルとして提供してもらうというものでした。

もちろん、無償で提供してもらうというのは虫が良すぎる話なので、提供してもらった商品はホテルの利用者に実際に使ってもらい、私のホテルが体験型モデルルームのような役割を果たして気に入れば購入してもらう、といった通信販売の役目も買うつもりではありました。

資金を抑えるための施策とメリット

こちらとしては、施工に必要な材料費を大幅におさえることができ、上質な日本の伝統工芸品をホテル内に展示する事が可能になるという点でメリットがあり、さらに商品の提供者にとっては新たなマーケットの開拓することができるという点でメリットがあります。

特に地方で良質な工芸品を作っているものの、売り方が悪くてくすぶっているという方々なら、このビジネスチャンスに乗っかってくれるかと思い、資金の集まりやホテル建設の実現可能性を考えた上でこのような発想に至りました。

実際、コンタクトを取った何人かの職人さんからは協力を得る事ができ、事業は徐々にではありますが進展していきました。

さらにビジネスが成功しそうな候補地として海外の親日国をいくつかピックアップし、主にアジア圏のタイやインドネシアといった国々に実際に足を運んでリサーチもしました。

プロジェクトが失敗した原因と分析結果

しかし最終的には起業に必要な資金をクラウドファンディングで集めることができず、プロジェクトは道半ばでとん挫してしまいました。

一緒に動いていた知人も資金が十分に集まらないことをきっかけにプロジェクトから離れてしまい、事業を推進していけるだけの人手を失った私はバックパッカーズホテルの経営を断念する事にしました。

今回のプロジェクトが失敗した原因としては、考え自体はおもしろかったものの、実際に工芸品などの現物を持っている人たちへのアクセスが予想外に遠かったことと、出資者のターゲットに事業の認知度を高める事ができなかったことであると考えております。

また私の場合は経営をはじめるところには至らなかったわけですが、もし資金が集まりホテルを作ろうとしたとしても、海外では日本と法律や税のシステムも異なるため、そういった面でも苦心する可能性が高かったかと自分では分析しています。

そのためもし海外で事業を展開しようと考えるならば、やはり現地の人か、あるいは現地の言語が堪能な人を協力者として募ることが絶対的に必要かと思います。

おわりに

ただ、今回の経験を通じて、一昔前であればクラウドファンディングなどというシステムもなく、仮に良いアイデアを持っていても、よほどの決心や行動力がなければ起業をしようなどという考えにも至らなかったものを、私のような普通の人がここまで具体的なアクションをとれるほどに世の中にチャンスが広がっているということは喜ばしい事であると..良い経験が出来たと思います。

今回は失敗に終わりましたが、この経験を活かし次への挑戦へと継続していきたいと考えています。

 

 

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